Thursday, September 10, 2009

最後の教室

「最後の教室」は人間の不在を表現したもので、
タクシーの運転手さんに促されるまま連れて行かれたものの、体育館の舞台からぼんやりと扇風機に揺れるランプを眺めていると、少しトリップしてしまいそうになった。
むせ返るような草のにおいは、小さい頃、どこかでかいだ、そのままの懐かしい記憶を彷彿とさせる。

お化け屋敷、という感想は、きっと子供にとってはそう感じられるだろう、とは思うのだけれど、
ただ単に不気味さ、怖さを表現したというよりは、もっと淡々としていて、でもどこかに荘厳さがある、そんな作品だった。
夜にこの作品の中に一人で入れと言われたら、、確かに躊躇してしまうけれど。

夜の学校に忍び込みたい願望は、誰もが一度は抱くのではなかろうかと思うのだけれど、
子供にとって決定的な何かが起きたとき、ぼんやりしながら、夜の学校に忍び込んだ夢、のような作品であり、外に出るとき、目が覚めるような、どこか開放されたような気持ちになる。

つまり、正真正銘、「最後」なのである。はじまりではなく、作品から出た瞬間に全てが終る。
だからこそ、この作品に対して抱くイメージは、その瞬間のその人自身の「最後」に相対する心情に大きく左右されるのではないか、と思った。

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